基本色で行う混色の一例

基本色で行う混色の一例 備忘録

以前、油絵具の混色~基本は6原色にある という記事の中で「基本の6色でたくさんの色が作れちゃいます」と書きました。今回は具体的に何色をどの位混ぜると何色になるのか?いくつか説明します。

油絵の具・基本の6色

基本の6色は以下の通りです。(各色の左は原色/右はホワイトと1対1に混ぜた色)

カドミウムレッド

カドミウムレッド

クリムソンレーキ

クリムソンレーキ

ウルトラマリンブルー

ウルトラマリンブルー

セルリアンブルー

セルリアンブルー

レモンイエロー

レモンイエロー

カドミウムイエロー

カドミウムイエロー

以前の記事で基本の6色に5色を加えるとすごく便利!という事で、バーントアンバー、イエローオーカー、パーマネントグリーンライト、バーミリオン、ビリジャンを紹介しました。ビリジャンは混色では作れませんが、その他の4色は基本の6色で作れます。

便利な4色を基本の6色で作ってみる

イエローオーカー

イエローオーカー

イエローオーカー:カドミウムイエロー多め、カドミウムレッド少量、セルリアンブルー微量。セルリアンブルーが彩度を下げる役割をしている。


バーミリオン

バーミリオン

バーミリオン:カドミウムレッドとカドミウムイエローを5:5くらい。青がないのでとっても鮮やか!


バーントアンバー

バーントアンバー

バーントアンバー:クリムソンレーキ多め、ウルトラマリンブルー多め、カドミウムイエロー少量。レーキとマリンで鮮やかな紫、そこに補食のカドミウムイエローを足す。カドミウムイエローは赤が入ってるので暗い褐色になる。


パーマネントグリーンライト

パーマネントグリーンライト

パーマネントグリーンライト:セルリアンブルー多め、レモンイエロー多め、カドミウムイエロー微量。セルリアンブルーとレモンイエローで鮮やかな黄緑になります。パーマネントグリーンライトはそれに比べもう少し彩度が低い(濁っている)ので補色の赤を入れたい。というわけで、赤が入っているカドミウムイエローを微量加えて彩度を下げた。

基本色で色んな色を作ってみる

エメラルドグリーン

エメラルドグリーン

エメラルドグリーン:ビリジャン多め、レモンイエロー少量、ホワイト微量。ビリジャンが多ければ深い緑、レモンイエローが多ければ黄緑になる。


ジョーンブリヤン

ジョーンブリヤン

ジョーンブリヤン:カドミウムイエロー少量、カドミウムレッド微量、ホワイト多め。


ホリゾンブルー

ホリゾンブルー

ホリゾンブルー:セルリアンブルー少量、ビリジャン微量、ホワイト多め。


グリーングレイ

グリーングレイ

グリーングレイ:ウルトラマリンブルー多め、カドミウムイエロー多め、クリムソンレーキ少量、ホワイト一番多く。ウルトラマリンブルーとカドミウムイエローで深緑になる、それをクリムソンレーキで微調整する。


ネイプルスイエロー

ネイプルスイエロー

ネイプルスイエロー:イエローオーカー少量、カドミウムイエロー微量、ホワイト一番多く。


インディアンレッド

インディアンレッド

インディアンレッド:バーントアンバーにカドミウムレッドを混ぜ、クリムソンレーキ多め、ホワイト微量。カドミウムレッドを多くすると暖かみが増す。


コーラルレッド

コーラルレッド

コーラルレッド:カドミウムイエロー多め、カドミウムレッド少量、ホワイトいちばん多く。


ブルーグレイ

ブルーグレイ

ブルーグレイ:レモンイエロー少量、ウルトラマリンブルー少量、セルリアンブルー多め、ホワイト一番多く。

まとめ

混色で色んな色を作るほんの一例でした。市販されている色が全て作れる訳ではありませんが、とても役に立つ考え方だと思います。これなら自分好みのパーマネントグリーンライトを作る事も出来ます。ぜひ頑張ってみてください!

油絵の具は色によって値段が違います。

カドミウムイエローは高価なのでパーマネントイエローで代用できます。セルリアンブルーはヒューがあります。ビリジャンもヒューがあります。カドミウムレッドも高価です。代用色が無いので勉強の為の代用としてはバーミリオンヒューがいいかも。もしくはホルベインで学生用にカドミウムレッドヒューがあります。これは通常、店頭に置いてないので取り寄せになります。ちなみに「Hue(ヒュー)」とは、代替の顔料で作った絵具のことを指します。簡単に言えば本来の色ではないけど、それっぽく作ったニセモノなので安いですよ!ということです。

混色理論を理解できたらコバルトブルーやコバルトバイオレットなどの高価な絵の具を買ってみるのも良いかと思います。その際に「これはどんな色かな」と見極めるようになれば、その色を使っての混色がスムースになるはず。この紫は、青寄り?赤寄り?みたいな感じで。

最初から何も考えず絵の具を買い足していくと、色に対してのチカラが付かないし、お金もかかります。頑張ったけど作れなかった〜という場合や、その色を多く使う場合に市販の色を買えばいいと思います。(自分の欲しい色が市販にあれば)

あと、ビリジャンとオーレオリンは混色では作れませんのでご注意ください。

混色は、なんだかお料理に似てますよね。砂糖、塩、醤油、胡椒などそれぞれの分量で味が変わるところ。

でわでわ

コメント

  1. […] この記事の続編もどうぞ! 絵具の混色に強くなる考え方 基本色で行う混色の一例 […]

  2. […] こちらも参考にしてください。 → 基本色で行う混色の一例 […]

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